ペーパードライバーの車選びアドバイス
新年度を迎えた春。
街中では、新しい制服やスーツに身を包んだフレッシュな装いの人々があふれる中、もちろん道路事情にもフレッシュなドライバーを見かける季節です。
春休みに免許を取った皆さん、そしてペーパードライバーで過ごしてきたけど通勤通学に一念発起!さらには、そろそろ自分の愛車がほしいなと思っているサンデードライバーの皆さん!
でも・・・やっぱりちょっと運転が不安、そんな方々におくる車選びのヒントを、元ペーパードライバーでディーラー勤務だった筆者がお教えします!
車の運転不安といえば「駐車」克服するヒント
お客様の中で運転が苦手な方は必ず、「運転しやすい車ってありますか?」と、仰います。
恥ずかしそうに仰る方が多いのですが、初心者や運転する機会の少ない方なら求めたいのはそこですよね。
ここで運転上級者の方々は、まず軽自動車を!とおススメされることが多いのですが、一気に選択肢が狭くなってしまい、楽しい車選びが急に妥協の寂しさにやる気を削がれてしまいますよね。
小さい車が運転しやすい理由は、角を曲がる時など前輪と後輪の内輪差も小さく小回りが利きますし、狭い道でも余裕をもって運転できるなど、もちろんおススメポイントはたくさん。
それでも他の車も気になるという方は、『車の形状』に注目してみるのもいいかもしれません。
運転を苦手とするドライバーの多くが語るのは、駐車の恐怖ではないでしょうか?
怖いと感じてしまう一番の理由は、見えない「死角」にあると思います。これは、いくら小さい軽自動車でも必ずあるもので、克服するには目視やミラーでの確認が不可欠であり、それと併せて「車の形やサイズをよく知る」ことも大事だと思います。
そこで私がよくおススメしていたのが『箱型』の車体のものです。代表的なのはワゴンタイプですが、ラパンなどの比較的角ばったものなどもアリです。
例えば駐車する際、後退するからといってもバックミラーよりサイドミラーを注視する方が多いです。
駐車スペースにある白線や塀の壁などを目安に、車がまっすぐに平行に停められるかサイドミラーで確認する時、丸みを帯びた形状の車はそれを判断するのが難しく感じます。
その点箱型であると、自分がどの範囲で、どの向きで駐車動作を始めれば良いのかの認識や判断もしやすくなります。
予算に余裕があれば、バックモニター付きにして真後ろが確認できるのも良いですが、こちらは純正ナビと連動していたり車のグレードにもよりますので、まずはミラーで慣れたいところですね。
もし、どうしても5人乗り以上の車が欲しい方は、検討条件に加えて下さいね。
前方不安はショートノーズとシートの高さで解消
駐車や後退の不安が解消されても、本来の前進にも不安がある・・・それも恥ずかしいことではありませんよ。
これも上記で述べたのと同じく、死角があるほどに不安は大きくなりますし、前進の場合はスピードも影響します。
後退と比べてそのスピードの分、運転者の判断が重要で、一瞬の合間に事故に繋がります。脅しているわけじゃありません。
小さな車でどれだけ運転が上手くなっても、こればかりはドライバーの永遠の使命、苦手ならなおさらの事よりハードルの低い車を選びたいものです。
そこでおススメするのは、『ショートノーズ』と『シートリフター、またはクッションによる座席の高さ調節』です。
ノーズというのは、車の前部分エンジンルームのことで、動物の鼻部分に例えてノーズと呼びますが、ここが長いと運転席から車の先端部が遠く見え、狭い場所を曲がろうとしたらバンパーをこすったとか、交差点での左右確認で思いのほか出過ぎて右方から来た車に引っかかって衝突なんてこともよくある事例です。
また後方と違いサイドミラーで確認なども出来ません。サイドカメラ機能もメーカーにより付けられますが、やはり純正ナビと連動であったりとなかなか手軽なものではありません。
であれば、ここは短い方がより安心かなと思います。軽自動車などは居住空間をより広くとるために最近ではとても短くなっていますし、デザイン的にポップで可愛らしい印象のものによく採用されています。
そして、加えて使用してほしいのが、シートリフター。
座席の高さを調節出来る機能です。
よく行楽などで家族でお出かけになられる方は7~8人乗りのファミリーカーを選びたいところですが、奥様が「大き過ぎて運転が不安」というのを耳にします。そこで展示車の運転席に座ってみるものの、ハンドルからひょっこりやっと顔が見える・・・それでは怖いと感じるのは当然ですよね。
シートリフターは、車にもよりますがリクライニングレバーの前にもう一つレバーがあり、数回上げ下げするとシートのお尻部分が上がる仕組みです。これでボンネット先端くらいまで見えたら、かなり不安は解消されるかと思います。
併せてハンドル位置も調節出来る、チルトステアリング機能もあれば快適です。
ただ、そう度々調節するのも面倒なので、主に乗られる方に合わせて、などご家族とご相談されるのが良いですね。
ほか、手軽にクッションを持ち込んで目線の高さを調節でも良いですが、どちらにしてもブレーキの踏み込みやアクセル動作を考慮して安全に調節出来れば、前方不安も克服出来そうですよね。
それでも乗りたい車はコレじゃない!と思ったら
こうして機能や形状に視点をあててみると、選べる車種は結構広がりましたよね!
そして後になって「それならその車も良かったな・・・」なんて後悔も、少しは軽減されるかなと思います。
それでも、なかなかピンとくる車に出会えない、そんな方にはあえて『中古車』を選んで、浮いた予算で好きなアクセサリーを付けて自分色にしてしまおう!という方法もあります。
中古車という言葉の響きはあまり良くないかもしれませんが、中には試乗車や社用でちょっと使っただけのほぼ新車と変わらないものや、事情によりディーラー名義で登録だけおこなった「未使用車」なんかもあるので、運転はしやすそうだけど好みじゃないという中古車に、好きなデザインのシートカバーを付けたり、フロアマットをオシャレにしたり、ステアリングカバーを自分好みにしたり。
自分が使いやすいナビやオーディオを後付けしても、リラックスした自分だけの空間になり、苦手な運転もより快適な空間になるのではないかと思います。
まとめ
運転に自信がないと、ついつい人に勧められるがままに選んでしまって後悔なんてこともあります。
初心者だとなおさらよく分からないですよね。
いろいろとご紹介しましたが、まずは勇気を出して試乗!カタログも読み込んで、不安なところはどんどん質問!
そして気の合う営業マンに出会うことも意外と大切です。購入したらメンテナンスなど、ずっとお付き合いがありますからね。
けして安い買い物ではないので、ぜひお気に入りの1台に出会って優良ドライバー目指して運転楽しんでください!
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