2018年の自動運転技術はどうなるか?
自動車のドライバーにとっても、また歩行者や自転車・バイクを運転する人にとっても、自動運転技術の導入を心待ちにしている事でしょう。これが完成されれば、高齢者も安心して運転でき、また交通事故も劇的に減る事が間違いないからです。しかし、現段階では海外の一部メーカーや国内では日産などがリードしていますが、実現化には課題も多いです。
それでも、日々の進化が凄まじいスピードなので、もしかしたら2018年中に劇的な変化が起こっても、まったく不思議ではありません。今年に何が起こりそうなのか、現在時点の自動運転技術や課題などを説明していきます。
自動運転技術は究極のサービスになる
まず、自動車の自動運転とは、運転者や歩行者にしか関係がないと思っているなら、それは大きな間違いです。説明する順番が逆かもしれないですが、この自動運転が導入されれば、未来の生活は劇的に変わるでしょう。例えば、それこそファミレスなどの飲食店でウェイターなども不要になるでしょう。車が自動運転できるのに、食べ物をテーブルに運べない訳がないですよね。道路上の危険を回避できるなら、店内で品物をお客に届けるのは、苦でもないでしょう。それから、宅配やタクシーなどのサービスも変化が予想されます。運転者がいなくてもサービス可能となるのも、目前まで迫っているのです。
またセンサーやカメラも劇的に進化するので、これまでの商店街や駅などの防犯カメラも役目が変わるでしょう。従来は漠然と撮影するだけですが、今後は何かのトラブルが起こりそうな前段階から危険察知や予測し撮影する事となりそうです。
ですから、単に車の自動運転で終わらずに、その技術が多くの分野で応用される事になるのです。では、前置きが長くなったので、そろそろ本題の「車の自動運転技術」について述べていきます。
自動運転技術とはそもそも何か?
最近発売される新車は、サポカーと明記されている事が多いことに気付いていますか? サポカーとは、自動ブレーキがメインとなります。歩行者の急な飛び出しなどで、ブレーキが自動で掛かるので、交通事故を予防する事ができます。
でも、自動ブレーキは、そもそも自動運転技術としては初歩の初歩段階ですよね。自動ブレーキがなければ自動運転は不可能ですし、逆に自動運転が完成されれば当然自動ブレーキが備わっている事となります。
自動ブレーキは、通常の運転は人間任せで、万が一の危険時には対応します。一方、自動運転の実用化は、人間は一切ハンドルを握らずに、全てが自動化と言う事です。ですから、自動ブレーキと自動運転では雲泥の差があります。
日産の自動運転技術は、条件がかなり限定されています。
・高速などで一車線限定とする
・天候、雪や雨などでカメラが白線感知しないと無理
他には、駐車場サポートや車間キープなどもありますが、どうも想像していた自動運転とは落差があります。また、当然これらは一部の高級車や人気車のみなので、現実として購入するのは躊躇します。
現実的路線としての自動運転
国産車に目を向けると、あまり画期的な進歩が無いように感じますが、欧米各国の自動車メーカーは流石に進んでいます。
・アウディ:自動運転「レベル3」導入車を発売予定
・テスラ:自動運転車を発売済
・ベンツ:ほぼ自動運転の技術が完成
※自動運転「レベル3」…条件付き自動運転で、ドライバーは必要だがほぼ全ての運転が自動となる。
実際に実験ではなく、市販車として走らせているのが欧米ですし、さらに実験なども協力体制で進めているので、国産メーカーよりも数歩はリードしているのが実感です。日本はスマホ普及なども遅れたので、自動運転でも再び遅れたら、自動車大国やIT大国とは呼べない気がします。それだけに、焦って急いでいるのでしょう。
個人的に感じるのは、日産の場合はCMなどで自動運転をアピールしていますが、他社はそこまでアピールしていませんよね。あれは、技術を隠しているのか、それとも本当に実用化のメドどころか、段階としてまったく進んでいないのか分かりません。また、日産の自動運転も、高速よりも日常の生活道路で役立たないと意味ないですよね。確かに、高速の方が楽ですし、一般道は危険が多く難しいのは分かりますが、海外メーカーが実用化しているなら、日産には対抗してもらいたいのです。
現状の国内メーカーは、自動ブレーキはどこも合格ラインですが、一般道路での自動運転は課題が多いといったところでしょうか。私としては、ブレーキは自分で踏むから、車線変更や車間を適度に保つ技術に力をいれ、それらを適正価格で一刻も早く発売すると、交通事故や高齢者事故が減ると思うのですが、如何でしょうか。
自動運転に対する懸念や不安
最後に自動運転や最新車を調べると、どんどんと家電メーカー的な立場になっている気がします。車を造るのはエンジンやフレームが大事とされてきましたが、それよりもセンサーやカメラなどまるでパソコンやスマホ、コンピューターのようになっているのです。
交通事故を減らし、自動運転技術を導入するには、この車のコンピューター化は当然の流れですが、皆さんは大事な事を忘れていませんか? パソコンって壊れやすくないですか。私の場合は、5年程度でノートPCは不調となり、買い替える事が多いです。車の場合、常にセンサーやカメラを作動させているのですよね。それも泥や埃、天候や温度変化、さらに運転走行での衝撃なども積み重なります。果たして、これらの悪環境で、最新自動運転の効力を何年間も維持する事が可能なのでしょうか? 私には、数年も経たずに、センサーが壊れる気がしてなりません。
スズキは好きな会社ですが、ブレーキランプのリコールが長年問題となっています。たかが、豆電球の様なランプ一つでさえ点灯する事ができないのに、自動運転で事故をゼロにする何て実現できるのか。日産も完成車の検査問題でリコールがありました。簡単な問題が片付けられずに、一般道での自動運転を夢見るのは、本末転倒なのです。
最後に一言
あまり文句ばかり語っても仕方がないので、最後は明るく終わらせます。自動運転の技術が本格化するかどうかは、作業車や営業車にいつから本格導入されるかで判断ができます。一部の高級車よりも、大衆車や仕事用の車にいち早く導入する事を希望しますし、その元年が今年となればこんなに明るいニュースはないですね。
関連記事:自動運転技術の日本メーカー各社の比較 2018年
関連記事:CMでよく聞くサポカーとは?サポカーSとの違いや各社の性能を比較
スポンサーリンク
コメント
始めて、コメントを記入します。車に対して詳しい知識を持ってらっしゃるのに、科学の進歩にネガティブなお考えだったので、一言申し上げます。車に最初に近接センサーが付いたときに、意味がない。センサーに泥が付いたらセンサーが働かなくなるので、完全でない機能をつけることがおかしいと非難されたことがありました。「車の場合、常にセンサーやカメラを作動させているのですよね。それも泥や埃、天候や温度変化、さらに運転走行での衝撃なども積み重なります。果たして、これらの悪環境で、最新自動運転の効力を何年間も維持する事が可能なのでしょうか? 私には、数年も経たずに、センサーが壊れる気がしてなりません。」このコメント見ると同じ意見のような気がしました。最近は、バンパーについている近接センサーはごく普通になりました。当然についていなければならないセンサーです。泥が付いたら洗わなければなりませんが、絶対に欲しいセンサーです。車の中にマイコンが30数個入っています。センサーは50個以上入っています。これらのマイコンやセンサーが故障したときにフューエルセーフの考えて安全に停止するように、なっていると聞いてます。また、車載用の電子機器は、温度、振動、耐候試験、衝撃試験、耐久性等の厳しい、信頼性試験を行っています。それでも、時々は故障してますが、修理をして耐用年数を運転しています。これらのマイコンやセンサーに比べて、自動運転のセンサーだけが信頼性が低いとも考えられません。自動運転のエラー発生率と、人間のエラー発生率を考えますと、人間のほうがエラーが多いと思います。自動運転が圧倒的に安全になればいいのです。信頼性の足りないところが発生すれば、どんどん改善していけばいいと思います。将来の高齢化の時代に、人間の信頼性が悪くなることは予想できますが、自動運転の信頼性は人間の力で高くすることができます。自動運転のセンサーや潮流に危険信号を出すのではなく、ヒューマンエラーを起こす人間以上に信頼性の高い自動運転を早く普及させることが必要だと思ってます。