念願の愛車を手に入れるのは、本当に嬉しく興奮するものですよね。
意のままに操れる頼もしき相棒であり、自分だけの空間なので、この車を大事にすると思ったものです。
ところで、皆さんは愛車をどれぐらい大事にしていますか? オイルやタイヤ交換などを定期的に行うのも大事ですが、見た目を良くした方がより愛着が持てるようになるのは人間も車も一緒です。
そこで、今回は愛車を綺麗に磨き上げるボディのコーティング加工について、詳しく解説をさせて頂きます。
初めて車を手にした初心者から、何十年も車を運転しているドライバーの方々に参考になれば、こんなに嬉しい事はありません。
コーティングとはそもそも何か?
コーティングについて、皆さんはどのぐらいご存知ですか? 何となく、車を保護するワックス的なものと理解していませんか? そこで、最初にコーティングについて基本解説となります。
・英語表記「coating」
・物体表面を特別な物質で覆うこと。車の場合は車体全体や一部。
・表面処理という意味もあり、料理や製品を作る際にも使われる。
・車のコーティングは種類豊富で、その部分によっても名称が違う。一般的には車コーティングやカーコーティングとなり、その方法によってガラスコーティング、ポリマー系コーティングなどに分類される。
これらから、車におけるコーティングとは、愛車の綺麗なボディを長持ちさせる為や塗装落ち防止、もちろん見た目の艶出しなどの効果もあります。
さらに、頻繁に車を買い替える人ならコーティング車の方が大事にしていると思われ査定価格がアップするので、それを見越して行う場合もあります。もちろん、女性を乗せる際にも評価が上がるのでモテ要素としても使えます。
この様に、コーティングとは美しさ重視以外にも、様々なメリットがあるのです。そんなコーティングを行うには、どうすれば良いのか? まずはその種類について解説となります。
車体のコーティングにはどのような種類があるか!
コーティングの種類は大きく分けると、以下の方法になります。
①油脂系コーティング…最も一般的で昔からあるコーティング法でワックスによるものが有名。安価で個人でもできるか、シミになりやすいなどデメリットもある。
②樹脂系コーティング…油脂系(ワックス)の次に登場したコーティング。同様に有名で個人でも可能だが、耐久性など持続効果がワックスと同じく弱い。
③ガラス系コーティング…成分の一部にガラス繊維を含んでいる。油脂系、樹脂系より様々な点で優れているが、ガラスコーティングには劣る。
④ガラスコーティング…成分全てがガラス繊維の最新コーティング。ボディが水に強くなり劣化も防止する。持続効果も長期間となるが、専門業者必須なので料金も高めになる。
これがさらに、以下に分類されます。
①油脂系コーティング…ワックスコーティング
②樹脂系コーティング…ポリマー系コーティング、ペイントシーラント
③ガラス系コーティング…ガラス系コーティング、フッ素系コーティング
④ガラスコーティング…ガラスコーティング
それぞれのコーティング方法のメリット・デメリット!
①油脂系コーティング:ワックスコーティング
油脂系コーティングとは、所謂ワックスを使ったコーティングになります。昔は当たり前のように行われていましが、最近は少なくなっています。それどころか、今では車好きの人ならまず行っていない方法です。また、最近は天然ワックスも登場し、高級ワックスとしても新しい市場開拓を図っています。
・メリット…ワックスそのものが安価であり、カー用品などで手軽に購入できる。また、コーティングに慣れていない個人でもそれなりに簡単に出来てしまう。
・デメリット…雨に弱い。ワックス後は逆に汚れやすくなる、落とし難くなる。
・総評:手頃で価格も安いので昔は主流となった方法だが、現在はやらない方が良い。
②樹脂系コーティング:ポリマー系コーティング、ペイントシーラント
樹脂系コーティングの代表が、ポリマー系コーティングとなります。石油や化学合成によるコーティングとなり、少し前の主流となったのは否めません。しかし、作業はとても簡単でスプレータイプを吹きかけるだけのタイプも有るほどです。それで、数カ月から半年程度は、艶出しなどの効果が期待できます。樹脂系コーティングの中で、新車購入時などに勧められるレベル高いのがペイントシーラントです。
・メリット…①油脂系コーティング同様に低価格で手軽に試せる。また、油脂系の一般的なワックスよりは全体的に優れているとされる。
・デメリット…傷や紫外線に弱い、劣化しやすいとされているが、実際にはその品や作業法にも左右される。
・総評:①油脂系コーティングの次に試す人が多いのがこのコーティングです。低価格ながら効果も高く、費用対効果やコスパ的には最も優れているかも知れません。
③ガラス系コーティング:ガラス系コーティング、フッ素系コーティング
ガラス系コーティングは、ガラスコーティングと混乱しますが、成分の一部のみがガラス繊維と理解するべきです。一部なので、当然ながらガラスコーティングよりは劣ります。樹脂系(ポリマー系)より優れ、ガラスコーティングより劣るというのが、大筋の見方となります。因みに、身近なところではテフロン加工のフライパンなどにも、フッ素コーティングがされています。
・メリット…艶出しや保護など様々な点で樹脂系や油脂系より優れ、耐久性も高い。
・デメリット…レベル高いだけに価格が高くなる。また個人では基本的に難しい面もあり、業者にお願いするようになる。
・総評:新車購入で金銭的に余裕があるならお勧め。しかし、それなら次に紹介するガラスコーティングも比較候補にすべき。
④ガラスコーティング…ガラスコーティング
現在のコーティング技術の最高峰で、愛車を大事にする人から最も強く支持されている。ガラス系は成分中のガラス繊維が一部に対し、ガラスコーティングは100%なので、その違いは一目瞭然である。
・メリット…ガラスの強力膜でボディ全体を覆う。これまでのコーティングと比較して、艶出しや保護やその持続期間で圧倒的に優れている。
・デメリット…最新最強のコーティングだけに、価格も高くなる。また、個人では不可能なので業者に任せるしかない。
・総評:一番優れた車コーティングとして文句なしだが、価格も高くなるので余裕がないと難しい。メンテナンスも定期的に行うのを推奨されている。
コーティングをやってくれるお店・場所はどこ?
コーティングを実際に行うとしたら、どうしますか? まずは、自分で行うか業者の二択ですよね。
休日などに趣味も兼ねて、のんびり行うなら自分で行うのも悪くありません。カー用品に行けば、様々なワックスなどが低価格で販売されているからです。
しかし、実際に行うと初心者ならワックスでも難しいですし、女性なら尚更重労働に感じるものです。
場所も自宅が無理なら、洗車場や大型ガソリンスタンドでやるしかありません。また、ワックスは安価でもバケツ、タオル等々専用グッズをいくつも用意するのは面倒です。
それでは、プロに任せるとしたら、どのお店でコーティングが出来るでしょう?
・ガソリンスタンド
・ディーラーなど車購入店
・コーティング専門店
・オートバックスなどカー用品店
これらが選択肢となります。どこも甲乙付け難いですが、もし拘りがあるならコーティング専門店が個人的には一押しです。
なぜなら、例えば新車購入の際にコーティングを勧めてきますが、これもディーラー従業員がコーティングをするのではなく、大抵は下請けとなる専門店に任せる事も多いからです。
もちろん、実際にディーラーが自ら行う場合もあります。何が言いたいかと言うと、下請けの専門店に任せるならその分で中間マージンが取られます。
何より、ディーラーは新車販売がメインで、コーティング専門店に技術やノウハウで負けるからです。
この理屈で、ガソリンスタンドやカー用品店も専門店に劣るのです。しかし、価格やコーティング種類によっては、気にしなくても良い場合もあります。まずは、お願いする業者をピックアップして、価格比較などをしてみてはどうですか?
コーティングにかかる費用と時間
先ほど紹介したお店毎や愛車の大きさ・種類などにもよって、コーティング費用は違いがあります。一般的には、車なら軽自動車が安く、大型車や高級外車は高くなります。そして、個人で行えるワックスは費用も安く、次にガソリンスタンドやカー用品店、コーティング専門店やディーラーほど高くなる傾向です。
また、ガラスコーティングもコーティング専門店ではいくつもの商品メニューがある場合が多いです。要するに、ガラスコーティングでも初級・中級・上級と分かれていて、より良くなるほど価格も高くなります。
それでは、お店によっては一部のコーティングに未対応であったり、価格も不透明ではありますが、大凡の費用と時間を紹介します。
①油脂系コーティング…大手ガソリンスタンドで手洗い洗車とワックスの場合、軽なら数千円、高級車なら5000円から1万円程度。時間は30分から1時間程度。
②樹脂系コーティング…某ディーラーの場合、ポリマー系コーティングで軽なら2万円、高級車は3万円程度。時間不明(記載なし)。
③ガラス系コーティング…某ディーラーの場合、軽は5万円、高級車は7万円程度。
④ガラスコーティング…某ディーラーの場合、軽は8万円、高級車は10~13万円程度、時間不明。別の某ディーラーは、軽で11万、高級車は15万円程度。某コーティング専門店の場合、商品メニューによって2万円~8万円程度、作業時間は2時間程度、又は10時間以上となる。某カー用品店の場合、商品メニューによって軽は最安3万円からで、高級車は9万円程度。作業時間は半日~1日。
少々ざっくりしている価格ですが、業者に任せるのはそれなりの費用が掛かってしまうのは理解できたのではないでしょうか。最安ならガソリンスタンドでワックスをお願いすると軽でも数千円程度、しかしガラス系コーティングやガラスコーティングは価格も跳ね上がり、特にガラスコーティングになると業者によって違いもありますが、軽でも最安3万円ぐらいと考えるべきです。またその分、作業時間も大幅にかかります。それと、ガラスコーティングの価格バラつきは、メンテナンス対応などもあるので、一概に初期価格が安いからお得とも言えない面があります。
まとめ:どのコーティングが良いのか?
まとめると、手軽さや低価格としての順番は最初に紹介した通り、
1位:①油脂系コーティング
2位:②樹脂系コーティング
3位:③ガラス系コーティング
4位:④ガラスコーティング
しかし、高価格でも長期間の艶出し効果やボディ守る意味での順位は反対に
1位:④ガラスコーティング
2位:③ガラス系コーティング
3位:②樹脂系コーティング
4位:①油脂系コーティング
この様になります。コスパや費用対効果を重視するなら、②樹脂系コーティングや③ガラス系コーティングを第一候補にしても良いです。
単純にコーティングといっても実に奥深い世界なのです。
皆さんはお小遣いや懐の余裕具合、愛車への思い入れなどを考慮して、気になるコーティングを試してはどうでしょうか?
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