今日東京は、54年振りに初雪が観測されました。
慌ててスタッドレスタイヤを用意したという人や、スタッドレスタイヤをまだ買っていなくて電車やバスで出勤したという人も多いかと思います。
今日の初雪からわかるように、今年は冷え込む日が早いようです。
それに合わせて、スタッドレスタイヤも早めに準備しておいたほうが得策です。
そこで今回は、スタッドレスタイヤの基礎知識をご紹介します。
なんで凍結した道路は滑るの?
原因は水
氷雪路の滑りの原因は、氷上にできた水の膜です。車が氷の上を走ると、重さが氷に圧力をかけて水分が解け出します。
この水が氷雪路とタイヤの間に入り込み、溝が役割を果たさなくなり滑りやすくなってしまいます。
0℃〜10℃の温度は水が解け出しやすく、滑りやすくなる温度です。これよりも低ければ、水は解け出しにくく、滑りにくくなります。
水以外の要因は
温度が下がると、水は解け出しませんがゴムが硬くなり滑りやすくなります。
もともと凹凸のあるゴムの表面は、柔らかく路面に密着して接地面積を広くすることでグリップ力を保っています。
硬くなったゴムは、密着面が狭くなり滑りを発生させてしまいます。
スタッドレスタイヤとは?
スタッドとは鋲の意味です。
鋲のないタイヤが「スタッドレスタイヤ」です。昔はトレッドに打ち込まれたスパイク(針)が氷雪に突き刺さってグリップし駆動するスパイクタイヤが主流でした。
ただ、巻き上がる粉塵や道路の磨耗問題のために禁止になり、スタッドレスタイヤが主流になりました。
スタッドレスタイヤの走行メカニズム
摩擦抵抗を高めた特殊な柔らかいゴムと、トレッド面の溝が雪の柱を自ら蹴り出す働きと接地面のパタントサイプ(溝や切り込み)のエッジ効果(エッジで路面をかく働き)、ゴムに含まれる素材が氷をひっかく働きによって、氷雪路面での駆動力や制動力を発揮します。
ゴムの材質やブロックの形状・剛性がタイヤ性能を大きく左右します。
氷の表面に解けた水の膜があることで、滑りやすくなります。水の膜がタイヤの接地を妨げるので、この水を取り除くことが必要です。
スタッドレスタイヤの点検方法
スタッドレスタイヤはゴムの柔らかさが大切です。ゴムが硬くなってしまうと、溝が残っていたとしても性能が落ちてしまいます。
残溝は溝の深さが新品時の50%以下にすり減ってしまうと氷雪路では危険なので冬用タイヤとして使えなくなります。
プラットホームの位置は、タイヤサイドの4ヶ所(90度間隔)に表示された矢印が示す接地面の溝内にあります。定期的に点検しましょう。
スタッドレスタイヤはなんで必要?
雪が降らなくても寒い冬にはスタッドレスタイヤに交換する必要があります。
雪が降らなくても、路面が濡れると凍結するからです。
冬の雨や霧などの水滴が路面に残っていると凍っていまい、ツルツル滑る原因になります。
そんな時にもスタッドレスタイヤは活躍します。寒くなったらスタッドレスタイヤに交換がオススメです。
チェーン交換も必要ないですし、急に雪が降ったとしてもそのまま走行できるので便利です。
雪道を安全に走行するポイント
運転時のポイント
急発進はせずに、タイヤを空回りさせないようにゆっくりと発進させましょう。
車は急には止まれません。
急ブレーキは事故の元です。
早めにブレーキを心がけて、エンジンブレーキも上手に使いましょう。
ブレーキの踏み込みはこまめに繰り返すのがポイントです。
一気に踏み込まないように!急なハンドル操作はしない。
ゆっくりとスムーズなハンドル操作を心がけましょう。
何が起こるかわからない冬の道路では、急に凍結路面が出現し滑ってしまうこともあります。
十分な車間距離があれば、事故も防げるので普段より多めにとりましょう。
吹雪の夜はヘッドライトを下向きにして走行してください。
ハイビームにしてしまうと雪に反射して視界が悪くなってしまいます。
ダウンライトしたり、フォグランプも効果的です。
路面の感覚を把握するために、車通りのない広い道で発進やブレーキングの練習をしておくのもオススメです。
道路上での注意ポイント
雪道の交差点はタイヤの空転するブレーキや発進時に凍結路が磨かれ、ツルツルになっていることがあります。
橋の上やトンネルの出口も風の吹きさらしで路面が凍結しやすくなっていますし、トンネルの出入り口は光で目がくらむことがあるので注意してください。
雪の坂道では、一時停止からの再発進がしにくいのですれ違い時は上りの車優先になります。
下り坂ではエンジンブレーキを活用してゆっくり降りましょう。
カーブもゆっくりの意識を忘れず、手前で十分減速し、ゆっくりハンドルを切り、ゆっくり戻し、ゆっくりアクセルを踏みましょう。
日陰になっているところは周囲が乾燥していても凍結して残っている場合もあるので、要注意です。
時間帯によっても道路の状況はガラリと変わります。
特に気温の低い朝と夜の路面状況はしっかり把握しながら走行しましょう。
メンテナンスのポイント
タイヤや足回りについた雪は、滑りの元になってしまうのでこまめに落としましょう。
ワイパーやライトについた雪も運転に支障をきたす原因になるのでちゃんと取っておきましょう。
冬の道路では事故渋滞やアクシデントに巻き込まれる可能性もあります。
早めの給油でいつも十分な量のガソリンが入っている状態を心がけましょう。
車内と外の温度差が激しい冬はフロントガラスも曇りがちです。
エアコンで温度調節や、曇り止め剤などを使ってすっきりクリアな視界を保ちましょう。
道路に撒かれている凍結防止剤は塩分を含んでいるため、車体の錆びの原因にしまいます。
冬道を走った後は早めに洗車してください。
寒くなったらスタッドレスタイヤ
スタッドレスタイヤを詳しく掘り下げたみましたが、いかがでしたでしょうか?
雪が降った時だけではなく、凍結した路面に効果的なタイヤなので、寒くなってきたら交換すべきだと思います。
凍結した路面は見た目にはわかりづらい事もあります。
知らずに走って滑る前に、スタッドレスで滑り知らずなドライブをしてみるのがオススメです。
備えあれば憂いなし!冬の雪道や凍結路でも快適なカーライフを楽しむならスタッドレスタイヤは欠かせません。
スタッドレスタイヤとゆっくりゆったり運転を心がけて無事故で過ごしましょう。
関連記事:【車の冬支度】スタッドレスタイヤの交換時期は?
スポンサーリンク