スイフトスポーツ、アルトワークスなど最近は本格的スポーツカー(ホットハッチ)として注目を集めるスズキが、遂にあの名車「ジムニー」を復活させる事になりました。
正確にはジムニーは、1970年に登場してから現在まで一貫して発売されてきました。
しかし、1998年に3代目が投入された以降、この20年間はマイナーチェンジを繰り返してきただけなのです。
今回は20年ぶりの4代目モデルを投入し、フルモデルチェンジを行う決断となったのです。
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最近のスズキはハスラーやクロスビー、或いはイグニスやエスクードが好調で、これらがジムニーの四駆車ポジションを受け継いだものだと、すっかり思い込んでいたのですが、最後の隠し玉として無骨でどこまでも硬派な本格オフロードカーのジムニーが、堂々の帰還をして2018年7月に蘇ったのです。
ジムニーの目玉は何? なぜネットで人気高いの?
今回、ジムニーが復活するという報道を受けて、ネット上では発売数か月前から盛り上がりを見せています。
ネット世界は、実社会では人気があるものも叩かれる事が多い少し異様な世界で、特に車の場合はこれだけ多種多様な考えがあるので、一台の車に対して批判意見が多くなりがちです。
しかし、なぜかジムニーは絶賛の意見が圧倒的に多いのです。
では、なぜジムニー人気がここまで高いのか。その理由を3つご紹介します。
①四角いボディが新しい!
最近の車は、メーカーが違ってもどの車も似たようなデザインばかりですよね。
それでも人気車や有名な車なら見分けが付きますが、それ以外だと名前どころかメーカーも判別不可がよくあります。
空気抵抗やコストなどを考慮すると、どうしても似通ってくるのでしょう。
でも、ジムニーは違いますよね。軽自動車という小さな車体なのに、存在感があるので一目で分かります。
さらに、今回の新型は前型よりも角ばったボディデザインとなり、印象としては2代目に近いです。この時代流れとは、敢えて逆行するのがジムニーイズムなのです。
今回のジムニーのグレードは以下の3通りです。
・XC…上級グレード、174万(MT)~
・XL…中級グレード、158万(MT)~
・XG…エントリーグレード、145万(MT)~
※ATは約10万円アップ。
全グレードが4WD 5MTと4WD 4ATから選ぶ事ができます。
また、ジムニーの今回の目玉となるのが、スズキが得意とする安全装備が備わり、燃費も従来モデルより大幅に改善した事です。
・ジムニー(XC、XL、XG)のボディサイズ
全長×全幅×全高:3395mm×1475mm×1725mm
ドア数:3
車両重量:1030kg(1040kg)
乗車定員:4名
ホイールベース:2250mm
※()内の数値は、ATになります。
参考として、ハスラーとN-BOXのボディサイズも出しておきます。
・ハスラー(Xターボ)
全長×全幅×全高:3395mm×1475mm×1665mm
車両重量:820kg(870kg)
※()内の数値は、4WDになります。
・N-BOX(ターボ)
全長×全幅×全高:3395mm×1475mm×1790mm(1810mm)
車両重量:910kg(980kg)
※()内の数値は、4WDになります。
ジムニーにしろ上記2台も全て軽自動車なので、ボディサイズ的には大きな違いはありません。全長と全幅は基準目一杯を使いきり、全高に関してはハイト系のN-BOXが高くなります。
しかし、ジムニーの車両重量は、昨今では珍しいヘビー級の重さとなります。最近のスズキは、アルトやスイフトだけでなく全車が軽量化する事で、燃費やスピード面で評価を上げています。
それなのに、今回のジムニーはまたしても逆行し、先代よりも僅かに重くなっています。
しかしこの軽としては重い車重には、明確な意味があります。新開発のラダーフレームとFR方式を採用しているから、どうしても重くなってしまうのです。その代わりに、先代よりもさらに走行能力がアップし、一般道路では静かに走れてオフロードではどんな荒地も走破が可能な安定性も確保しています。
軽でフレームにまでとことん拘るのは、本当に稀な事です。燃費を重視すれば、そんな必要がないからです。しかし、ジムニーはそんな採算度外視で本物の四駆愛好者を満足させる車を、またしても完成させたのです。
②安全装備搭載&性能・燃費も大幅に向上?
・上級グレード XCには安全装備「スズキ セーフティ サポート」を標準採用
この中身は、最近のスズキ車に採用されているデュアルセンサーブレーキサポート、クルーズコントロールシステムなどです。自動ブレーキだけでなく、車線逸脱やふらつき時の警報、ライトのハイビームアシスト、誤発進抑制機能も完備され通常運転でも快適で安全走行をアシストしています。
・ジムニーらしい装備も充実
坂道発進時にマニュアル車に嬉しい「ヒルホールドコントロール」、急な下り坂でブレーキを自動抑制する「ヒルディセントコントロール」、さらにヘッドランプに付着した泥や雪などを洗い流す「ヘッドランプウォッシャー」も重宝する事でしょう。
・ジムニーの燃費は向上したか? エンジンスペックと燃費一覧
排気量:660cc
最大出力:64ps
最大トルク:9.8kgm
WLTCモード燃費:16.2km/L (13.2km/L)
WLTCモード・市街地モード燃費:14.6km/L (11.0km/L)
WLTCモード・郊外モード燃費:17.5km/L (13.9km/L)
WLTCモード・高速道路モード燃費:16.5km/L (14.2km/L)
※()内の燃費数値は、ATになります。
参考までに、前モデルの3代目ジムニー(XG)のエンジンスペックは以下の通りです。
排気量:660cc
最大出力:64ps
最大トルク:10.50kgm
JC08モード燃費:14.8km/L (13.6km/L)
10-15モード燃費:16.4km/L (14.8km/L)
※()内の燃費数値は、ATになります。
カタログ上では前モデルと比較して、パワーや燃費の数値は互角となりますが、現実的には前モデルは実燃費があまり良くありませんでした。特に高速道路を走ると極端に下がるようで、そこに対してユーザーの不満もありました。しかし、今回の新型は高速走行にも優れ、カタログ値と同等の燃費を出せると評判になっています。
③ 驚異のオフロード走行性能!
最後は、ジムニーといえば結局はこれになります。それは、軽四駆とは想像できない、驚異のオフロード走行に尽きます。もし、興味がある方や半信半疑の方は、ジムニーが荒地や山道を走り抜ける動画をご覧になって下さい。
軽自動車というのは、どうしても価格の安さとエンジンの小ささから、街乗り用や本格スポーツ車やミニバンを手頃サイズに収めた感が否めません。しかし、ジムニー以上か同等に悪路を走れる普通車は、国内ではランクルぐらいしかありません。大人気のクロスオーバーSUVでは、到底走れない道でもジムニーなら走行可能なのです。
これがジムニーが愛されている、本当の理由なのです。だから、多少燃費が悪くても、車体が重くても、それらはジムニーのマイナスポイントにはならないのです。
まさかのシエラ(1500cc)も復活!
軽自動車の印象が強いジムニーですが、実は過去にはジムニーワイドやジムニーシエラと言った、1300ccエンジンを搭載した普通車モデルもありました。そして、今回は嬉しいことにジムニーと一緒に仲良く、1500ccエンジンのシエラもフルモデルチェンジと至ったのです。
ジムニーシエラのグレードは2通りとなります。
・JC…上級グレード、192万(MT)~
・JL…エントリーグレード、176万(MT)~
※ATは約10万円アップ。
ボディサイズ一覧
全長×全幅×全高:3550mm×1645mm×1730mm
ドア数:3
車両重量:1070kg(1090kg)
乗車定員:5名
ホイールベース:2250mm
※()内の数値は、ATになります。
エンジンスペック一覧
排気量:1500cc
最大出力:102ps
最大トルク:13.3kgm
WLTCモード燃費:15.0km/L (13.6km/L)
WLTCモード・市街地モード燃費:12.8km/L (11.2km/L)
WLTCモード・郊外モード燃費:15.8km/L (14.7km/L)
WLTCモード・高速道路モード燃費:15.9km/L (14.6km/L)
※()内の燃費数値は、ATになります。
どうしても注目は軽自動車のノーマルジムニーに奪われますが、シエラも前評判はとても高いので、財布に余裕がある方はこちらもお勧めとなります。
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