スポーツカーブームが巻き起こった1980年代~2000年代初頭、当時と比べると今のスポーツカーは魅力がないと言われることもありますよね。
確かに規制や時代の流れから人気のあったスポーツカーはどんどん撤退し、ラインアップはかなり少なくなってしまいました。
それでも現在スポーツカーとしてラインアップされているクルマは、時代の流れによる技術をうまく取り入れて進化を遂げており、性能の良さ・安全性・運転のしやすさは現行スポーツカーならではです。
今回は現行スポーツカーの魅力を少しでも感じてもらえるよう、国産ラインアップの中からご紹介します。
トヨタ
86(ハチロク)
コンセプトは「直感ハンドリングFR」。
走る楽しさを追求し、低重心・低慣性・コンパクト・軽量化を特徴として開発されたクルマです。車名である「86(ハチロク)」は“自分だけの1台を楽しみながら育てる”という往年の名車AE86の精神を継承して命名されています。
スポーツカー特有の絶対的なパワーこそないものの、全体的にバランスに優れ、チューニングがしやすい懐の深さも併せ持ちます。
また、低価格に設定されているため、若年層はもちろんAE86世代の40~50歳の男性にも抜群の人気を誇り、今では街中で一番よく見かけるスポーツカーではないでしょうか。
スポーツカーに乗りたいけど価格面で手が出ないと諦めていた方も多いと思いますが、そういう方には特におすすめな一台です
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ホンダ
NSX
2016年から発売されたNSX。
ハイブリッドシステムを搭載し、エンジンとモーターを合わせた出力は581馬力を発揮、最高時速は300km/hを超えます。
先代の旧型NSXは日本唯一のスーパーカーとも言われていましたが、新型として生まれ変わってもなおスーパーカーと呼ぶにふさわしい性能は、ホンダがNSXに懸ける思いが伝わってきます。
価格はもちろんスーパーカー級で、日本価格で2,000万円を超えますが、性能面でポルシェやランボルギーニ等のスーパーカーと肩を並べていることを考えれば、妥当な価格と言えるでしょう。
手が出る人はかなり限定されてしまいますが、日本でこのようなスーパーカーがあるということは大変喜ばしいことです。
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シビック TYPE R
シビックは1972年から販売が開始され、ホンダの中で最も長く販売されているクルマです。
そんなシビックに、ホンダがスポーツグレードに用いる「TYPE R」の名称を付けたのが「シビック TYPR R」です。
TYPE Rの初代は1997年に販売が開始され、当時は軽量コンパクトな車体にパワフルな自然吸気エンジンを搭載し、軽快な走りが特徴でした。
しかし、現行の5代目は初代のTYPE Rとは方向性を大幅に変えてきており、外観からもわかるように重厚感があるクルマとなっています。
最高出力は初代が185馬力であるのに対し、現行型はターボ化された320馬力のエンジンを搭載します。そしてそのパワーを受け止めるだけのボディ強度や電子制御システムは、速く走ることを求めた結果だということがよく伝わってきます。
価格面でも高級スポーツカーと呼ばれる部類になっているため、以前のような親しみやすさはなくなってしまいましたが、世界に通用するスポーツカーとして活躍してくれるでしょう。
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日産
GT-R
国産スポーツカーと言えばGT-Rを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
それもそのはず1969年に初代スカイラインGT-Rが発売され、様々なモデルチェンジを繰り返しながら絶大な人気を誇ってきました。
特にレース活動での貢献度はすさまじいものがあり、BNR32型GT-Rは全日本ツーリングカー選手権に参戦以降、4年間で26戦全勝という伝説がある程です。
そんなスカイラインGT-Rが進化し、行きついた先にあるのが現行の日産GT-Rです。
発売された2007年以降もマイナーチェンジを繰り返し、現行型は最高出力565馬力を発揮、最高時速は300km/hを超えます。
もちろん絶対的なパワーだけではなく、速く走ることを追求したボディやシャシー、電子制御システムによって1,700kgを超える車体をグイグイ曲げていくような運動性能も併せ持ちます。
世界各国のスーパーカーに張り合えるだけの性能がありながらベースグレードで1,000万円を切る価格は日産GT-Rくらいではないでしょうか。
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フェアレディZ
1969年に発売されたフェアレディZは、その性能と魅力あるスタイルから北米市場で大ヒットし、日産を代表するクルマとして生産され続けてきました。
モデルチェンジを繰り返し、6代目に当たるのが現行のZ34型フェアレディZです。
3.7L・V型6気筒の大型エンジンを搭載しているため、自然吸気ながら最高出力は336馬力を発揮します。
スポーツカーでもハイブリッドやダウンサイジングターボが主流になってきている今、これだけの排気量を持ったクルマというのはごく僅かとなっており、他のスポーツカーとは一味違う走りを楽しむことができます。
自然吸気ならではのレスポンスの良さ、専用設計されたボディやシャシーは走る楽しみと所有する充足感を与えてくれるでしょう。
スバル
WRX STI
前身となるクルマはインプレッサという名で発売され、1992年から生産されてきました。
現行の「WRX STI」という車名は、世界ラリー選手権の参戦車両としてつけられる「WRX」と、スバルのチューニングメーカー「スバルテクニカルインターナショナル(STI)」が開発に携わっていることから命名されています。
スバルお得意の水平対向4気筒エンジンを搭載し、最高出力は308馬力を発揮します。
スポーツカーとしても十分な馬力を持っていますが、驚くべきはトルク値の高さです。
加給能力に優れ、2Lのエンジンながら最大トルクは43.0kgmという数値を叩き出し、3Lや4L並みのトルク値を誇ります。
さらにラリーで培ってきた耐久力の高さから、悪路走破性にも優れ、万能なクルマとして人気があります。
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BRZ
クルマを見ればわかる通り、トヨタ・86の兄弟車として販売されています。
基本的にはトヨタ・86と同じ設計になっていますが、外装・内装のデザインが一部違ったり、サスペンション設定がトヨタ・86より安定性を出したセッティングになっていたりと、細かい部分で差がつけられています。
さらに、スバルならではのSTIパーツが用意されているほか、「BRZ-STI」としての発売も噂されていたりと、話題の多いクルマでもあります。今後の動向に注目の一台です。
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マツダ
ロードスター
オープンカーと言うとロードスターを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
1989年5月にアメリカで発売され、同年9月に日本での発売を開始、翌年には世界で9万台以上を売り上げ、スポーツカーとしては大ヒットとなりました。
現行型は先代の「ライトウェイトオープン スポーツ」の精神を引き継いでおり、軽量コンパクトでオープンな車体、前後重量配分は50:50を実現しています。
絶対的なパワーこそないものの、人馬一体をキーワードに開発されたロードスターは、一目見ただけで走る楽しみ・気持ちよさを感じ取ることができます。
ワインディングロードを軽快に走り抜けていく、そんなシーンがピッタリなクルマです。
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まとめ
こうして一台一台のクルマを見ていくと、「昔のスポーツカーは良かった」と感じさせない魅力が現行モデルにはあります。
昔は…と比較する前に、現行のクルマの性能や、特徴、生産に至った背景などを調べてみることで、現行モデルの良さがきっと理解できるでしょう。
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