コインパーキングでのトラブル急増中
最近、コインパーキングの支払いをめぐるトラブルが増えています。
たとえば、数千円程度の料金を想定していたら、その10倍以上もの金額を請求されてしまった。そういったケースが多発していることが、ニュースなどでも報道されています。
ちょっとした用事があるときに、とても便利なコインパーキング。
だからこそ、トラブルに巻き込まれず利用したいものです。
そこでぜひ知っておいてほしい注意ポイントが、「最大料金」と「おつり」の2つについてです。
最大料金を大幅に超える請求額が…!
コインパーキングを探していると、よく「最大24時間○○○円」という看板が目に入ります。
もし1日駐車していたとしても、数千円程度なら安いものですよね。
なかには、この料金だからと数日に渡って駐車をしておくケースもあると思います。
24時間で3,000円として3日間駐車しても、支払が1万円を超えることはありません。
ところが、いざ精算をしようとすると、それをはるかに上回る数万円近くの金額を請求されてしまう、というトラブルが起こっているのです。
近年では、そういった実例が年間に150以上も消費者生活センターに寄せられているといいます。
いったい、なぜこういったことが起こってしまうのでしょうか。ここでのポイントは、「最大料金」の条件にあります。
最大料金にはさまざまなカラクリがある
たとえば、先ほどのケースについて考えてみましょう。
ここで駐車場に設置されている、案内看板をよく見なおしてみる必要があります。
すると、そこにはおそらく「最大料金の適応は1回かぎり」といった注意書きがあるはずです。
これは、最大料金におさまるのはあくまで1回だけ。つまり、24時間を超過した2日目以降は、通常どおりに追加料金が発生してしまうという意味です。
追加料金が1時間300円とすれば、1日で7,200円。3日も駐車していれば、あっという間に数万円近くになってしまうわけです。もちろん、これより高い料金設定のコインパーキングはいくらでもあります。
このケースでは、利用者が料金を「最大料金×日数」と思い込んでしまったのが間違いの元だったわけですね。
ほかにも、最大料金は平日のみ適用される場合や、夜間のみにしか適用されない、といったさまざまな限定条件があります。
また、「当日」がどの期間を指すのかにも注意が必要です。たとえば、「入庫から24時まで」という表記を「入庫から24時間以内」と勘違いしてしまうケースも少なくないようです。
最大料金の条件をよく確認しておこう
このようなトラブルがあった場合、責任は誰にあるのでしょうか。
もちろん、注意書きを見落していた利用者側にも過失があります。
一方で、注意書きが分かりにくい看板も少なくありません。文字が小さい、場所が分かりにくい、あるいは貼り紙で示されているだけ、といったように。
実際に、消費者庁もこの問題について、コインパーキングの表示が景品表示法に違反する可能性もある、という見解を示しています。
それでも、相手によほどの不備がないかぎり、このようなケースで利用者が返金をしてもらえることはありません。
ですから、トラブルを避けるためにも、まずはコインパーキングを利用する前にその看板の表記をしっかり確認しておくようにしましょう。
確認するポイントは、最大料金の適用条件です。1回限りなのか、繰り返し適用されるのか。24時間以上停めないとしても、適用の時間帯によっては超過してしまうこともあります。
もし表示を読んでもよく分からない点があれば、管理会社に問い合わせましょう。
精算機にお金を入れたのにおつりが出てこない!
最大料金のほかにも、コインパーキングで気をつけるべきトラブルにおつりの問題があります。
たとえば、数百円程度の料金で駐車できるコインパーキングを見つけたとします。
駐車場を出るときに精算機を通ろうとして、500円玉を投入しました。
ところが、いくら待っていてもおつりが出てきません。
故障なのかと見てみれば、何とそもそもおつりが出てくる箇所自体が機械にないのです。
この場合でも、じつは看板をよく見ると「精算機はお釣りが出ません」といった注意書きがあることに気づくはずです。つまり、もともとおつりが出ないというのがコインパーキング側の言い分なわけですね。
こういったコインパーキングでありがちなのが、そばに自動販売機を設置しているケースです。つまり、自販機を利用してお金を崩せというわけですね。もちろん、利用者としては無駄なコストを支払うことになってしまうわけですが。
もしもおつりが出ないトラブルに遭ったら…?
このようなトラブルに遭ったら、管理会社に電話をしても返金されることはまずありません。
もともと注意書きをしているのだから、見落とすほうが悪い。そう言われてしまうと、数百円程度の被害ということもあり、泣き寝入りしてしまう利用者がほとんどとなります。
ですから、ここでもやはり駐車前によく注意書きを確認しておくことが大切です。
おつりの出ない精算機はコインしか使えない場合が多いので、特に500円以下の料金では気をつけましょう。
また、小銭をつねに車内に用意しておくのも対策です。もし駐車してしまった場合でも、それならおつりに困ることはありません。
返金を訴えたい場合には、管理会社ではなく消費者生活センターに相談するほうがよいでしょう。その場合、証拠としてかならず駐車券と領収書を控えておくようにしてください。
駐車をする前に注意書きチェックする習慣を身につけよう
「最大料金」と「おつり」に関する、コインパーキングのトラブル。
どちらにも共通しているのは、駐車料金が安いという点です。相場とくらべてあまりにも安すぎる場合には、特に用心してください。
また、いくら気をつけていても、なかには最初から料金をだまし取ろうとたくらんでいる悪質な業者もあります。
基本的に、コインパーキングは大手会社を利用するようにしておけば安心です。
いずれにしても、まずは駐車前に注意書きをチェックするクセをつけておくようにしましょう。
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