日産・スバルで発覚した無資格検査とは

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度々目にする自動車業界での不正問題。特に近年は、その問題の性質からメディアに大々的に取り上げられ、自分の乗っている車は大丈夫なのかと不安になった方も多いでしょう。今回発覚した無資格検査問題のほかには、20015年にフォルクスワーゲンによる排ガス試験での不正、2016年には三菱自動車による燃費改ざん不正などが発覚し、特に三菱自動車は三度目の不正ということで、会社自体の存続危機とまで言われました。そんな自動車業界に疑惑の目が向けられている中で発覚したのが、2017年の無資格検査です。排ガス試験の不正や燃費改ざんの不正は何となくでわかりやすいですが、無資格検査と言われてもピンとこない方は多いのではないでしょうか。そこで今回は無資格検査とは何かを紹介します。

日産・スバルで発覚した無資格検査とは

無資格検査について考える前に、まずは”型式指定制度”を理解していなければなりません。

型式指定制度とは

そもそも車が公道を走るためには、陸運局に車を持ち込んで定められた保安基準に適合しているかの審査をして車検を取る必要があります。しかし、新車として生産した車を一台一台陸運局に持ち込んでの審査は膨大な時間がかかるため現実的ではありません。そこでメーカーは生産した新車をサンプル車として国土交通大臣に提示し、サンプル車を審査したうえで型式指定を受けます。型式指定を受けた車は陸運局に持ち込んで車両の審査をする必要がなくなりますので、書類の手続きだけでナンバー登録が可能となります。これが”型式指定制度”です。

ちなみに型式指定を受けた車は型式指定番号が発行され、車検証でも確認をすることができます。

無資格検査とは

型式指定制度は、生産した車一台一台を自動車メーカー自らで完成検査を行うことを条件としています。完成検査は資格を持った検査員が車検の保安基準に適合しているかをチェックする必要があるのですが、今回の無資格検査問題とは、資格を持たない従業員が完成検査を行ったことによるものです。

日産の対応

国土交通省の立ち入り検査によって無資格検査が発覚した日産ですが、工場一カ所だけでなく6工場で常態的的におこなわれていました。その結果、新車販売を一時的に中断、テレビCMも自粛し、膨大なリコール車を出すこととなりました。対象となるリコール車は当初、2014年1月~2017年9月に生産されていた116万台としていましたが、問題発覚後も無資格検査をしており、追加リコール車を含めるとその数120万台にも及びました。

なお、毎年おこなわれている年間を通して最も優秀な自動車を決定する日本カーオブザイヤーも、今年は一連の問題から辞退しています。

スバルの対応

無資格検査をおこなっていたのは日産だけではありませんでした。日産による一連の問題を受けてスバルで社内調査をしたところ、資格を持たない研修中の従業員による完成車検査が発覚したのです。この問題により、日産と同じくリコールを届け出ることとなりました。対象となるリコール車は国内2工場で2014年1月~2017年10月に生産されていた乗用車8車種と、トヨタ自動車に供給しているハチロクの計9車種約39万5千台となりました。なお、スバルも日産と同じく日本カーオブザイヤーから辞退しています。

なぜこのような問題が起きてしまったのか

完成検査に高度な技術は必要ありません。車が定められた保安基準を満たしているかをチェックするだけでいいため、たとえ資格を持っていなくても経験豊富な従業員であれば、問題なく検査をおこなうことができるはずです。本来ならばどんどん完成検査の資格を取らせればよかったのかもしれませんが、特別な技術を必要としない検査ということでその必要性を軽視していたのが今回の問題につながった原因と言えます。

消費者への影響

消費者にとって心配なのは安全面に問題があるかということですが、そのことについて日産は、検査自体はしっかりおこなわれているため、安心・安全にお乗りいただけるという回答をしました。スバルも一連の問題について、業務に必要な知識・技術を身に着けたと認定された者が検査しているため、安全面では問題ないという回答でした。現時点では無資格検査が原因とされる事故の発生は確認されていないため、100%とは言えませんが安全面での影響はないと言ってもいいでしょう。ただし、一連の問題で新車販売のキャンセルが相次いだことや、一時販売を停止したことによる納期の遅れなど、消費者に与えた影響は大きいと言えます。

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